新たなホーム、新たな発想：KOIはインビ2023で「規律と連携」に専念

ベルリンでシックスメジャーチャンピオンに戴冠したわずか2週間後、Rogueはeスポーツ界で急成長中の巨塔KOIとのパートナーシップを発表した。この団体と提携したことでRogueの名は消え、KOIがこのブランドのレガシーを引き継いだ。

2022年にWilliam "Spoit" Löfstedtと契約を結んだ直後、彼の役割がチーム内ではまったことでRogueは頂点へと至った。このスウェーデン人はRogueに加わった3ヵ月後に、チームメイトたちとともに優勝したシックスベルリンメジャーのMVPに指名されたのだった。

「Spoitは超一流の、本当にやばいやつさ。ドローンを使ってやればキルを取ってくれるんだから」。チームメイトの Pascal "Cryn" Alouaneは、シックスインビテーショナル2023を前にしたSiegeGGとのインタビューで、彼についてそうまくし立てた。「年齢の割に本当に良い発想を持ってるし、一緒に戦うのはとても良い気分だよ」。

RogueはヨーロッパリーグにおけるSpoitのデビューステージで実績をあげただけでなく、Tom "Deapek" Pieksmaにとっての初のオフライン国際大会も実現させた。さらには、元G2 Esportsの世界チャンピオン選手Juhani "Kantoraketti" Toivonenに、元所属チームと物別れに終わって以来のオフライン出場も決めた。

「妙な話でさ。ファイナルだから俺たちは緊張してたと思うだろうけど、誰も緊張してなかったんだ。あの試合では、『俺たちは勝つ』みたいになってた。こういう考え方をしていかなくちゃいけないんだよ」とCrynは語る。

しかし、ステージ2では成功したものの、シーズン全体のRogueは比較的おとなしいものだった。ステージ1とステージ3では6位で終わり、2022年に3回開催されたシックスメジャーのうち2つを逃している。こうしてついには、ヨーロッパリーグでシーズンファイナルの試合を行うトップ4チームからも外れてしまった。

Crynによると、チームは「スクリムでちょっと楽しみすぎた」ことが、結果として彼らロースターの最終結果に深く影響したそうだ。

ベルリンメジャー中に一度もスクリムをしなかった中で優勝したのだから、彼らのメンタルは分からないでもない。しかしその代償がヨンショーピングメジャーの出場権となったことで、選手たちは考えを改めた。

「みんなで楽しんでやれば、最高のプレイができる。俺たちはずっとそうし続けてる。きつすぎるスケジュールは作らないし、スクリムも1日1回だけで、最大でも2回だ」とCrynは語る。「ステージ3でメジャーを逃してから、俺たちはもっと、チームプレイでは規律みたいなものに重きを置いてるんだ。それと連携に」。

「ぜんぜん真剣になってなかったんだ。試合ではあまりにも多くのミスをして、多くのラウンドを捨ててしまった。自分たちの100％を出せなくて、普段通りのプレイもしてなかった」と彼はつけ加えた。

シックスメジャーのチャンピオンになった彼らだが、今なお学んでいる段階だ。昨年このチームは3度の変更を行った。その後、 William "Spoit" Löfstedtがチームに加わり、たちまち競技シーン全体を支配した。

彼が大会MVPとなるベルリンメジャーが始まる前、SiegeGGとのインタビューでは、チーム内での役職変更や、他のあらゆる面がどのように進化したかを手短に語ってくれた。

Crynもまた、Spoit加入後は「最初のうちはちょっと荒っぽかった」と振り返る。そのときのチームは「何度もロールを切り替えていた」そうだ。トップシーンでのキャリアが極めて短いSpoitとDeapekの才能溢れるスキルが、他のチームメンバーの経験とぶつかり合ったのだ。

異なる労働倫理とプレイスタイルが合わさり、誰もが知るKOIが生まれた。 Spoitの加入から8ヵ月を経て、より熟練し、メンタル面でも準備のできたロースターとなっている。

KOIのメンバーがチームの成績を高めるべくアテにしているのは、1年を通して勝ち得た経験と、準備面で導入された新たな方法論だ。彼らはメジャーの一発屋から、あらゆる国際大会で優勝争いをする、世界における真の強豪になることを求めている。

KOIの旗の下、選手たちはモントリオールで最高のパフォーマンスをし、このチームが投じてきたものに対する答えを望んでいるのだ。

「新しいファンが増えたんだ。KOIには大きなファンベースがあるのはみんな知ってるだろうけど、ファンたちは最高としか言いようがないよ。インビでKOIを代表するのはすごくわくわくするし、できれば勝利して、みんなに誇りに思ってもらいたいね！」Crynは熱っぽくそうしめくくった。