Skip navigation (Press enter)

適応か死か、11月の失態を経てEmpireがスウェーデン再挑戦

Team Empireは今大会の大きな不確定要素だ

Image via Ubisoft

視野が狭い。変化を嫌う。予測しやすい。これらは現在のEmpireロースターに向けられている言葉だ。彼らは変化したくないのか、それともできないのだろうか。

子供から飴を分捕るようにあっけなく、ロシアのサイボーグたちが対戦相手をのしてきた姿を最後に見てから長い時間が経っている。信じられないかもしれないが、Empireの黄金時代は3年前のことで、そのときロースターはインビテーショナル2019で2位、プロリーグシーズン9で優勝していた。

それから長い間、さまざまなことがあった。

Team Empireが最後に世界の競技シーンで色よい結果を出したのは7ヵ月前、メキシコメジャーでのことだ。好成績だが、行間を読んでみると違った意味が現れることが分かるだろうか。

ロシアのチームはグループステージでTSMに苦戦していた。このときのTSMは Bryan “Merc” Wrzekがコロナ絡みの難儀な目に遭っており、代わりにOwen “Pojoman” Mituraがプレイせざるを得なかった。つまりオーバータイムでの勝利を除くと、Empireはグループ内でわずか3勝、うち2勝は北米から取ったものだった。

Danila “dan” DontsovとArtur “ShepparD” Ipatovが、今大会の最初の6試合でチームをキャリーしたことで、グループステージでまた悲惨なことになるのをどうにか避けられた。このロシア人デュオはチームの命脈を保ち、Invictus Gaming戦でのオーバータイムと、 TSMとの第1戦および第2戦で重要な役目を果たした。Liquidには2試合とも敗れはしたが、この2選手だけはブラジルチームに対して良好なレーティングを記録している。danは領事館での試合で、ShepparDはその2日後にチームを引っ張る活躍をした。

あとはチームの他の選手たちが調子を取り戻せるかが、この大会の最後の試合に辿り着けるかの鍵となった。

マップBANで有利に立てたこともあり、ロシアチームは最終的にメキシコのグランドファイナルへと進出した。グループステージの試合では、領事館で4回、クラブハウスで2回プレイしている。いずれも彼らに代表される2マップだ。準々決勝でのSSG戦ではカフェ(Empireの別のベストマップ)で7-4、クラブハウスで8-7と勝利し、BDSとの準決勝では、カフェ、海岸線、そして領事館でプレイしている。フランスチームのミスは恐らく、領事館ではなくヴィラをBANしたことで、それが元で最後はロシアチームが勝利した。

結局、Team EmpireはメキシコメジャーのグランドファイナルでTeam oNeに2-3で敗北する。ロシアチームはクラブハウスと領事館を取り、山荘、ヴィラ、海岸線を落とした。海岸線では6-8と、今大会全体を通して最もタイトなマップとなった。

Empireの選手たちは、勝負がいかに互角だったかを自覚している。danはスウェーデンメジャーに赴く前のSiegeGGとのインタビューで、「もしBDSが私たちに勝っていたら、メジャーを制したのは彼らだったでしょう」と述べている。

Empireの手持ちマッププールは、メキシコメジャーの後に明らかに3マップへと減っている(クラブハウス、海岸線、カフェ)。なお領事館は、銀行が追加されたのと入れ代わりにプロシーンのマッププールからは削除されている。それ以来、このロシアチームは銀行で7回プレイし、勝利したのはたったの2回だ。

スウェーデンでは、ヴィラが彼らロシアチームのマッププールに加わるのがいかに遅かったかに気付かされた。イタリアを舞台にしたこのマップは、グループステージ6試合のうち3回ピックされた。残りは海岸線が2回、オレゴンが1回だ。チームにとっては残念なことに、ヴィラには十分に適応できておらず、ロースターはメジャーのプレイオフに進出することができなかった。

1ヵ月後、Empireはヨーロッパリーグ・ファイナルをシックスインビテーショナルに向けた練習場に使った。Natus Vincereにはオレゴンと海岸線で2-0で勝利し、その後BDSには海岸線、山荘、カフェで0-3で敗北している。

「私たちはマッププールで苦戦しています。ロシアのメジャーリーグでもスウェーデンメジャーでも、オレゴン、銀行、山荘、そしてヴィラから選択しなければならず、シックスインビテーショナルに向けてもその準備をしているところです。2番目の目標がヨーロッパリーグです」と、Danil “JoyStiCK” Gabovは試合後インタビューで司会兼キャスターのGhassan “Milosh” Fingeに語っている。

総じて、 Team Empireは大きな不確定要素だ。このロシアチームは、最新のメタに対応しなければならないと悟った他のマップで、練習と適応をしているところだ。

現在のマッププールに目を向けると、山荘はこのチームが最もBANしているマップだ。ティア1級の大会では、たった2回しかプレイしていない。もし彼らがヴィラをマッププールに取り込むことに成功し、並行してオレゴンでのパフォーマンスも向上していれば、サイボーグ軍団の復活を目の当たりにできるだろう。2019年の彼らが戻ってくるのだ。 

個別に見ると、これは今大会における最も経験豊富かつ、スキルのあるチームについて話していることになるが、鍵となるのは適応力だ。時が過ぎゆく中で、このチームの頭の中は変わっていない。過去と同様のクオリティは保たれているが、Empireにとっては変化するか朽ちるかの時が迫っている。

SiegeGG is supported by its audience. When you purchase through links on our site, we may earn an affiliate commission. Learn more about how readers support SiegeGG.