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「プレッシャーはありません、うまくいきますよ」MNM GamingのneLoは世界の高みを登る

新ロースターとなってわずか4ヵ月で、MNM GamingはSI 2022に出場する

テジャヴだ。ここは前にも来たことがある(*)。MNM GamingがトヨタAE86を駆って欧州や世界の高みに到達したかどうかはともかく、欧州トップリーグへの2度目の昇格に続き、デジャヴは現実に起きている。 

MNMことモロトフ・アンド・マシュマロ(Molotovs and Marshmallows)スクワッドは、2019年の成功を再現しただけでなく、成長もしていた。今後1月23日は、元チャレンジャーリーグのロースターがトップリーグの2チームと8マップを戦い、シックスインビテーショナル出場チームとなった日として記憶されるだろう。 

現在25歳の一人の選手は、2020年末に引退した後自らの原点に立ち返り、MNM Gamingと契約した。しかし、neLoはMNM Gamingと契約する前に、「欧州リーグの3チーム」とトライアルを行ったことを認めている。「MnMは新しい選手を探していて、私はトライアルを行い、とてもうまくいきました。チャレンジャーリーグの出場権もあったので比較的楽だったんです」。

さて、ここに「続編は決して面白くならない」という定型文がある。しかし『頭文字D』のように、neLoはこの言われが間違いであることを証明し、ファンに今後の希望を与えた。 

MNM Gamingの現在のロースターが発表されたのは9月22日、Callum "Neonical" HumphreysとGSAリーグで大旋風を巻き起こしたFatih "Solotov" Türkerがチームに加わった。 

ヨーロッパの各国国内リーグから集まった、ティア3トーナメントの経験しかない若いロースターは、IGLのLeon "neLo" Pesićとは極めて対照的だ。このクロアチア人選手は2019年にMNM Gamingに加わり、そこでロースターがNatus Vincereに買収。この後、日本の常滑で開催されたプロリーグ・シーズン10で優勝し、シックスインビテーショナル 2020にも出場している。 

IGLとしてロースターを率るクロアチア人のNeLoは、「必要なときは物事を落ち着かせる」ことができると自認している。21歳以下の選手が4人いて、自分は25歳なので、NeLoは彼らのことを「若いの」と呼んでいる。 

今のところ彼は素晴らしい仕事ぶりを発揮し、チームは2021年12月に欧州リーグへと昇格した。このことについて、neLoは「前と違う感じ」と述べている。「自分には初めてのことではないし、最初に昇格したときの気持ちはもうすっかり抜けてしまいましたが、それでも新しいメンバーでやり遂げられたことは嬉しいです。彼らを指導して、自分もこのゲームのトップシーンに相応しいことを証明できましたから」

MNM Gamingにとって史上最大の試練は、その1ヵ月後の欧州SI 2022クローズド予選で訪れた。

シックスインビテーショナルに出場するには、MNM Gamingはオープン予選を勝ち抜いた後、クローズド予選でヨーロッパリーグの3チームのロースターと対戦しなければならなかった。この決勝トーナメントのスケジュールは各チームにとってさらに困難なもので、MNM Gamingは中央ヨーロッパ時間の午前10時30分にcowanaと対戦することになる。 

「なんて楽な話でしょうね。うちの若いのは早起きするタイプじゃないんですよ。CETの10時30分にプレイしなければならなかったんですが、これはイギリスの9時30分にあたります。ウォームアップを8時30分にやらなければなりませんでした。集中するのがかなり大変でした」とneLoは認めている。 

neLoはチームが「昼寝をしていた」と述べているが、Team Vitalityとの試合からは変わっていった。それでも、8マップをプレイした日曜日については他と比べようがない。「気にせず、それについては考えずに、Secret戦に集中しました。マップBANで有利になったので銀行を外しました。『銀行』はいつもBANしてます。荒っぽくなりましたが、なんとかやり遂げることができました」。

MNM Gamingはこの日、Secretを2-1で破るなど最初の5マップ中4マップで勝利しており、cowanaに対しては立ち上がりに2-0の優位を得た。「それから疲れが出てきて、次の2マップでcowanaが勝ったとき、もう忘れて、エナジードリンクを飲んで、力を取り戻そうと言ったんです」。

クロアチア出身の彼は、隣人であるイギリスチームcowanaとのグランドファイナルで勝利の鍵を探し求めたが、「疲れていたことが全てではありません」と認めている。MNM GamingのIGLは、オレゴンという「自分たちの得意マップで0-4と劣勢だった」ため、チームは神経質になっていたと語る。再確認すると、これは大きなプレッシャーがかかる厳しい状況での経験がほとんどない若いチームの話であり、シックスインビテーショナルへの出場権をかけたBO5は悪夢だった。 

信じられないかもしれないが、少し前に昇格したばかりのチームがリージョン予選を通過してインビテーショナルに出場するというのは、今回が初ではない。2019年にはTeam Empireが、欧州のプロリーグに昇格したその3ヵ月後に、シックスインビテーショナルを準優勝で終えている。わずかその1年後、Team BDSは昇格から3ヵ月後にシックスインビテーショナル2020を4位で終えている。 

こうした前例があるため、どのチームも歴史を踏まえてMNM Gamingと対戦しなければならない。シージにおける旧大陸勢の要注意チームの1つだ。この「若いの」は遊んでいるわけではない。

しかし、neLoは姿勢を低くしていたい。このチームは4ヵ月前に結成され、リージョン内のトップリーグに昇格したばかりだ。夢が大きいのは望ましいことだが、チームは謙虚でいなければならない。 

MNM Gamingのメンタリティーは、いつも宿題を早く終わらせ、点数をさらに上げるために他の課題もこなす時間を作る学生にたとえられるだろう。チームは昇格という主要な課題をクリアし、選手たちは今またとない経験を楽しむチャンスを手にしている。 「もちろん準備はしますが、正直なところ、予選のときもプレッシャーはありませんでした。勝てば勝ち、負ければ負けですから」

かと言って、MNM Gamingは休暇のためにスウェーデンに行くわけではない。「優勝は目標ですが、そこは気にしない方がいいです。優勝するのが仕事なんですが、人生には敗北するよりも悪いことがあると分かっています。僕らにはその手のプレッシャーはありませんし、選手たちに無理をさせたりもしません。それでうまくいきますよ。プレッシャーは少ない方がいい」

MNM Gamingは、2月8日から2月20日にかけて開催されるシックスインビテーショナル2022で、初めて世界大会に出場する。そこで、この若手チームがまだ子供用のテーブルで食べているのか、それとも再び注目を集める活躍をして競技シーンにその名を刻むのかを見ていきたい。

MNM Gamingは以下のメンバーでシックスインビテーショナル2022に出場する。

  •  Josh “Yuzus” Pritchard
  •  Leon “neLo” Pesic
  •  Luke “Tirant” Casey
  •  Callum “Neonical” Humphreys
  •  Fatih “Solotov” Türker

(訳注*:しげの秀一の原作による『頭文字D』のアニメ挿入歌「DEJA VU」の引用)