(編集部注:この統計は、DarkZeroがDWG KIAに7-2で勝利した試合を除いたものです。この試合は配信外で行われ、動画記録がないために正確なスタッツを把握することができず、今回の記事では適時性を保つために除外しています。)
今週、『レインボーシックス シージ』のにおける年内2度目の世界大会である「Six Major」が開催され、15チームがメキシコシティに集結した。イベントも折り返し地点に差し掛かり、7チームが敗退した今、ここまでの各チームの数字を見ていこう。
出場チーム
まず、この3日間ではブラジルチームの支配力が失われたことが何度となく指摘されていたものの、プレーオフに進出したチーム数で見ると、ヨーロッパと北米は2チーム、APACは1チームに対して、LATAMは3チームと他の地域よりも多くなっている。
さらに興味深いのは、NiPとCAGが衝撃的な敗北を喫したこともあり、第4シードのチームが第1シードよりも多くプレーオフに進出していることだ。
過去にLATAMのチームが他の地域よりも多くトップ8に入った大会は「シックスインビテーションル2021」だけで、このときの内訳は4-2-2-0だったが、今回は末席にAPACも加わっている。
iGとCAGが非常に良いパフォーマンスを見せたにもかかわらず、APACは再び、最も弱い地域としてプレイオフに赴くこととなった。しかしDWGはAPACのチームとしては3番目の、招待枠以外でティア1イベントのトップ8に入ったチームであり、APACチームとして初めてシックスメジャーのプレイオフに進出したチームとなったため、これはAPAC地域にとっては勝利と言える。ちなみに他の2チームはFnaticと野良連合だ。
各試合の結果を見てみると、全試合の4分の1以上(11/42)が7-4のスコアで終了しているが、7-0による完全勝利はまだ見られていない。
地域別に見ると、LATAMはプレッシャーのかかる状況に強く、ラウンド15まで行った7試合のうち5試合で勝利している。ちなみに勝利したのはすべてNiPとFURIAだ。一方EUは、G2がDZに、Na'ViがFURIAに、合わせて3回のオーバータイムでそれぞれ7-8のスコアで敗れている。
もし、FURIAがNa'Viに8-7で勝った2試合分のスコアが逆になっていれば、Na'Viは直接対決のスコアを用いたタイブレーク・ルールによって2位でグループを抜けていたことになるため、この2試合は非常に重要だったと言える。重要さで言うと、初対戦となった両チームのこの試合は、ラウンド15でR4reが1v1を制して勝利している点も覚えておきたい。
全体的に最も拮抗した2チームは、間違いなくoNeとCAGだった。ポイント、直接対決の結果、マップの勝率、ラウンド勝率で同点となり、ついには前代未聞のタイブレークマッチが行われた。
3つのマップにおけるチームoNeのスタッツはバラバラだった。CAGのGatoradaはこの試合で目立った活躍をし、キルデス比で唯一プラスとなった日本人プレイヤーだった。
今回の大会は2試合が連続で行われることが多かったが、これは選手たちにとって都合が良いだけでなく、新型コロナウイルス感染症に関するディスタンシング・ルールにも見合っていたためだ。
それぞれ2連戦での、各地域の成績を見ていくと、LATAMは連勝が多く、北米勢は1勝1敗という形が最も多かった。
出場選手
このような各チームのパフォーマンスを実現させた選手たちに目を向けると、BDSのグループステージは本当に素晴らしいものだった。
フランスを代表するこのチームは、SiegeGGのレーティング、キルデス比、KOST、ディフューザー設置、エントリー勝率、クラッチ回数の5つの主要な統計指標のすべてにメンバーが入っている唯一のチームであり、2項目を除いて複数の選手がランクインしている。
片やPaluhは、Liquidの選手として2つの項目でベスト1となっている。ランキング全体2位はBDSの選手たちが多く占めている。
他にも注目すべきはグループCの選手たちで、グループ内では圧倒的な強さを誇っていたにもかかわらず、全体では目立った選手がおらず、Boscoだけがクラッチ部門に食い込んでいる。北米リーグのスタッツでは、Hotancoldがほぼすべての指標で傑出していたのとは対照的だ。
多くのチームで各種の統計が均等なものになっているため、選手のリーダーボードもこれまでないほど均等なものになっている。現時点で、トップ15の選手には13の異なるチームが含まれている。
不在なのはTSMとCAGの選手で、彼らのトップ選手は29位と24位に入っている。複数の選手がランクインしているチームはBDSとEmpireだ。
なおリーダーボードの下の方を見ると、上述した均等性は全く当てはまらず、CAGとSoniqsの2選手が下位6位に入っている。最下位はSuprのレーティング0.66。彼のキルデス比は18-53だった。
プレーオフに向けて、各国の代表選手の内訳は以下の通り。
- 15 --oNe、Liquid、FURIAのロースター
- 10 -- SSGとDZのロースター
- 5 -- DWG KIAのロースター
- 5 -- BDSのロースター
- 5 -- Empireのロースター
出場した15チーム・15ヵ国のうち、残っているのは5ヵ国だ。プロリーグ、メジャー、シックス・インビテーショナルのいずれの大会でも、カナダ人選手がトップ8にいないのは初めてのことだ。
この40人の中には、インビテーショナル2020で優勝したSSGの4選手、プロリーグシーズン9とローリー・メジャーで優勝したEmpireの4選手、シーズン7で優勝したLiquidの3選手、そしてシーズン2でプロリーグ優勝を果たしたBDSのRenshiroが含まれており、ティア1タイトル・ホルダーが12人入っている。
マップ
「領事館」は、シックスインビテーショナルのとき使用回数1位だった「クラブハウス」を抜いて、最もプレイされたマップになった。しかし最も大きな変化は、「オレゴン」が2位から最下位に転落し、代わりに「ヴィラ」がそれに代わるプレイ数を占めたことだ。
各リージョンごとの使用マップの記録内訳は以下の通り:
他にも以下の点に注目したい。
- 2番目に多く選ばれた「クラブハウス」は、ヨーロッパのチームが特に好きなマップのようだが、北米勢は避けている
- 全体としては、他の3地域がそれぞれ4つのマップを選んでいるのに対し、LATAMは6つのマップを選んでおり、最も広いマッププールを持っているようだ
- 「オレゴン」ではAPACチーム、「海岸線」では中南米チームだけが勝利している
- 最も多くプレイされたにもかかわらず、記録上は「ヴィラ」が北米にとって最も悪いマップとなってる
最後に各マップのバランスを見てみると、攻撃側に有利なマップは「山荘」と「海岸線」の2つだが、「ヴィラ」と「山荘」を除く残りの5つのマップは、実質的にバランスの取れたマップとなっている。
過去の直接対決
最後に、勝ち残った8チームによる過去の直接対決の結果を見ていこう:
- BDS vs oNe -- 今大会で2回、さらにSI21で1回戦い、マップスコアではBDSが2対1でリード
- BDS vs FURIA -- SI21で2回対戦し、BDSはマップスコアで3対1の差をつけられている
- BDS vs DZ -- SI21、SI20、2019年のドリームハックで3回対戦し、マップスコアではBDSが4対3
- BDS vs Liquid -- SI21とOGAマイナーで2回対戦し、マップスコアではLiquidが2対1で勝っている
- BDS vs Empire -- シーズン11で2回、ヨーロッパリーグで4回、地域内メジャーで2回、SI21で1回と、計9回対戦しており、Empireがマップスコアで8対5とリード
- oNe vs SSG -- SI21で1回対戦し、2対1で勝利
- oNe vs FURIA -- 4回対戦済み。BR6で2回、エリート6とSI21でそれぞれ1回対戦し、oNeが4対2でリード
- oNe vs DZ -- SI21で対戦し、oNeが勝利
- oNe vs Liquid -- 5回対戦済み。BR6で2回、エリート6で2回、SI21で1回対戦し、5対2でLiquidが上回っている
- oNe vs Empire -- SI21で2回対戦し、3つのマップすべてでEmpireが勝利
- SSG vs FURIA -- このイベントで2回対戦し、それぞれ1勝ずつ
- SSG vs DZ -- 合計19回対戦しており、SSGがマップスコア19対12で上回る
- SSG vs Liquid -- アライドマイナーで2回、OGAマイナーで1回、計3回の対戦。Liquidが6対1でリード
- SSG vs Empire -- SI19とDHW19の2回の対戦で、Empireが4対1で勝っている
- FURIA vs DZ -- SI19で2回対戦。FURIAが2対1で勝利
- FURIA vs Liquid -- 6回対戦。そのうち4回はBR6、1回はSI19とエリート6。6対1でLiquidが勝っている
- FURIA vs Empire -- SI19で1回対戦し、Empireが勝利
- DZ vs DWG -- 今大会で1回対戦し、DZが勝利
- DZ vs Liquid -- SI19で1回対戦し、Liquidが勝利
- DZ vs Empire -- SI21、SI20、Season9 Finalsで3回対戦し、3対3の成績
- Liquid vs Empire -- SI18、SI19で6回、SI21で2回、今大会で2回対戦し、7対3でLiquidが勝っている
興味深いことに、可能性のある28の試合のうちこれまで直接対決が実現していないのは、DWGが絡んだ6試合と、(驚くべきことに)BDSとSSGの対戦だけだ。
さらに、過去に対戦し、現在タイの成績を残しているのは、DZ対Empire、SSG対FURIAの2つだけ。つまり今回は重要な対決も実現することになるだろう。
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