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Lunarmetal「競争とは関係ないところで、前触れもなく職を失うところでした」

5月11日からパリで開催されるS.I.2021に向けて、SiegeGGはGiants GamingのキャプテンLunarmetalにインタビューを行った

Lunarmetal「競争とは関係ないところで、前触れもなく職を失うところでした」

2021年のGiants Gamingは、端的に言って2020年のそれとは大きく異なっている。ロースターは同じなのに、チームの成績は急降下しているからだ。

このシンガポールチームは、8月のメジャーとAPAC NorthファイナルではCloud9に次ぐ2位だったものの、2020年11月に開催されたAPAC North内でのシックスメジャーでは優勝し、レギュラーシーズンのステージ1と2でともに首位だった。しかし2021年、彼らは以前よりも厳しい状況に置かれている。

ステージ1のAPAC Southで行われた7試合で、Giantsが手にしたのは通常ラウンド数内での勝利2回と、オーバータイムでの勝利1回のみで、それ以外の4試合ではほとんどが番狂わせの敗北となっていた。

来月開催されるインビテーショナルに参加するチームの中で、パートタイムの選手がいるのは、おそらくGiants Gamingだけだろう。Matin "SpeakEasy "YunosとJordan "Jrdn "Chengは学校に通っており、スタープレイヤーのJeremy "HysteRiX "Tanは現在警察で、2年間のナショナルサービスの義務を果たしているところだ。

シックスインビテーショナル2020でのHysteRiX。この約1ヵ月の兵役に備えて頭を丸めていた

チームキャプテンのGlen "Lunarmetal" SuryasaputraとAdrian "Ysaera" Wuiだけが、ロースターにおけるフルタイムプレーヤーだ。この2人は遡ることシックスインビテーショナル2017のときに、世界のチームと対戦して初めてマップを獲得したAPACチームの一員だった。

東南アジアのGiantsとタイの2チーム、そして台湾の1チームを加えた4チームは今年、共に新メンバーとしてAPAC Southに加わった。2020年にはAPAC Northに所属しており、FnaticやCloud9などのチームと定期的に対戦していた。

シージは日本でも大人気のゲームなので、国際的にはあまり知られていない団体との対戦でも、日本チームと対戦するときは高い視聴者数を記録していた。

そして2021年のAPAC Northは、T1やDWG KIAといったまさしく巨人のごとき組織も参入し、商業面での魅力をさらに高めていくことになったのだが、その結果Giamtsの方は突如としてチャンスを失う形となってしまった。

パートタイム選手の3人はインビテーショナルに出場するために、休暇を申請したり、他の仕事の予定を移し替えたりと多大な努力をしてきた。しかしインビテーショナルが延期となったことで、選手たちも悪影響を受けてしまう。

今にして思えば、Giantsが第1ステージで無残な結果に終わった理由がよくわかる。

SiegeGGはLunarmetalにインタビューを行い、実際何があったのか、そして2回目のインビテーショナルに向けて、シンガポールチームがどのような準備をしているのか尋ねてみた。

今ステージは明らかに、皆さんにとって素晴らしものではありませんでした。APAC Northと8月のメジャーで2位につき、11月のメジャーでは優勝したチームに、いったい何が起こったのか教えてください。

これに答えるには、少し時間を遡るのが一番だと思います。

歴史的に見ても、私たちは常にメンタル面で追い込まれ続けていたチームで、すべてのイベントにおいてハングリーでした。APACの「門番」を辞め、世界に自分たちの力を証明したい。新しい団体に所属したい。そんな思いがありました。すべてのシーズンに大きな目標があって、どんな犠牲もそれに見合う価値がありました。 

それに比べて2021年は、私たちにとって本当にひどいスタートでした。インビテーショナルが延期になったんですが、2020年全体をその準備に費やしていたために、全員のモチベーションが大きく下がってしまったんです。確かに影響を受けた私たちが悪いのですが、誰もが影響を受けると思いますし、Troy "Canadian" JaroslawskiやNiclas "Pengu" Mouritzenといったレジェンドたちがその頃に引退を選んだのも頷ける話です。

もし私が世界チャンピオンのタイトルを持っていたら、引退には良いタイミングだったでしょう。1年かけて準備してきたのにプレイできないなんて、本当に辛いことですからね。 

2つ目の困難は、突然APAC South移されたことです。あまり詳しい話はできないんですが、それまで立てていた長期的な計画が実行不可能になって、私たち(選手)とGiantsは非常に不利な立場に置かれました。ライバルチームとの競争とは関係ないところで、前触れもなく職を失うところでした。それがきっかけで目を覚ましたんです。 

出場チームの中では数少ない、フルタイムではないチームですが、この点はこれまでのシーズンにどのような影響がありましたか?  インビテーショナルへの影響は?

今ではもう慣れています。私たちはパートタイムのスケジュールでここまで来ましたし、警戒されていなければ、間違いなくどんなチームにも勝てるレベルにあります。スケジュールが原因で、成績が上振れたり下振れたりすることはないでしょう。

昨年のインビテーショナルでは、好調だったにもかかわらず勝ち点ゼロに終わってしまいました。現段階では、そのような心配はありませんか?

GiGは前所属チームのNa'Viがシーズン10プロリーグでタイトルを獲得した直後にGiants Gamingに加入した 

私たちはFnaticにPat(Mentalist)を取られたばかりで、Jrdnにとってはインビテーショナルが初めてのオフラインでした。そして言うまでもなく、GiGも私たちと一緒に仕事をしてからまだ2週間も経っていませんでした...。ですので、今の私たちと当時の私たちを比較することはできません。たとえ調子が悪かったとしても、今なら全く違う試合ができるでしょう。

チームは今、どのようにして現在の状態から、昨年のようなパフォーマンスに戻り、パリで強豪たちと戦えるレベルに持ち直すのでしょうか? インビテーショナル2020に参加できないリスクは実際のところあるのでしょうか?

問題点を見つけ、それが簡単に解決できるものか、それとも根深いものなのかを見極めてから解決していきます。必要に応じて変更を加えるというシンプルなやり方です。ありがたいことに私たちは今でも、しっかりとした基盤や、優れた経験、そしてプレイスタイルの間で素晴らしいバランスが取れているチームだと思っています。

来年の出場を逃してしまうリスクは常にあります。2021年のインビテーショナルでも、実際に予選を突破するまでは欠場のリスクがありました。ほとんどのチームにとって、インビテーショナル予選は「実際に予選を突破するまではしゃかりきになって働く」ものなので、「逃してしまうリスク」という言い方は良くないですね。

パリについて。選手たちの学業やナショナルサービスのスケジュールとの兼ね合いもありますが、チーム全員が出場するのでしょうか?

この回答を書いている時点では、ちょうど航空チケットが手に入ったところではあるものの、チームの5分の3はまだ休暇が保証されていません(上司やそれぞれの学校に休暇を申請しなければならないからです)。できれば何も特別なことが起きないままパリに入れればと思います。

変更されたインビテーショナルのフォーマットについての意見と、グループステージでの勝算について聞かせてください。

Bo1の試合はまったく好きではないのですが、ラウンドロビン(総当たり)式は好きなんです。3ヶ月延期されたので、各チームの強さは大きく変わったと見ています。強くなったチームもあれば、弱くなったチームもあるでしょう。ただリージョン間の対戦は長いことなかったので、すべてを評価するのは難しいですね。

私たちには十分にチャンスがあると思っていますが、Bo1は何かミスをしたら、それに気づかないうちに負けてしまうということもあります。

インビテーショナルでの目標と、それを達成する自信はどのくらいありますか?

インビテーショナル2021ではベスト8に入ることを目標にしてきました。他のチームに比べれば控えめかもしれませんが、これは達成可能な目標です。極めて達成可能なものなんです。

面白いことに、この目標を立てたのは13位から16位の圏内で終わったインビテーショナル2020が終了したときでした。これは、私たちがより長期に渡って、より進歩していくための計画の一部なんです。

ファンやライバルチームに向けて、何か言いたいことはありますか?

ファンの皆さんへ。長い間、私たちを信じてくれてありがとう。現在のスランプは長くは続かないでしょうから、これからも応援し続けてください。

インビテーショナルの他のチームの皆さん、GLHF。

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Ninjas in Pyjamasと対戦するGiantsの試合は、日本時間5月12日午後6時からスタートします。