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2021年ルール変更について:タイムアウトと新アカデミー・ロースタールール

2021年のグローバル・ルールブックが公開。シーズン2021の新たな変更点を要約する

2021年ルール変更について:タイムアウトと新アカデミー・ロースタールール
This article is translated. Read the original: 2021 Rule Changes Explained: Timeouts & New Academy Roster Rules

各地域で変更されたフォーマットと日程については個別の記事で解説した(NAEU、 LATAMAPAC)が、グローバルルール にもシーズン2021の開始に合わせて数多くの変更がなされている。

以下はSiegeGGによる解釈をまじえたルールブックの要約だ。角括弧は各ケースで参照すべき個別のルールを指している。

目次:

アカデミー・ロースター

まずは最大の変更点から。トップティアの団体は、メインチームと同じように国内トーナメントに出場できるセカンダリ・ロースターと契約できるようになった [4.3]。これは昨年、Giants GamingとElectrifyがAPACリーグに参加するために、実際には両チームに戦う機会がなかったにも関わらず、利益相反行為となってしまう懸念からスペインナショナルのロースターを放出せざるを得なかったことに起因している。

第2のロースターを持つ主な利点は、メインロースターに、アカデミー・ロースターから2名をサブ選手として登録できることだ。

このルールはSpacestation Gaming、Wildcard Gaming、そしてT1(いずれも現在コーチが代理出場している)で起きたように、急にスタンドインが必要になるような状況では特に役に立つ。チームにとっても、サブメンバーを長期で確保しておくという選択肢がより有効なものとなるだろう。

このルールは既にBlack Dragonsが活用している。同チームはPablo "resetz" Oliveiraをメインチームのサブと、アカデミー・ロースターのメインプレイヤーに据えている。

Black Dragonsアカデミーチームのラインナップ

その一方、利益相反が起きないようにするために、アカデミー・ロースターはチャレンジャーリーグへの出場資格を持てないことになっている [3.1.2]。つまり国内トーナメントで優勝した場合、賞金は受け取れるが、チャレンジャーリーグへの参加権は準優勝チームに渡される。

現時点ではBlack Dragons、Team oNe、Fenix Esports、OverKnightの4チームがアカデミー・ロースターを有している。

シージにおいて、2つ目のチームを持てるというロースター関連の公式ルールは、幾らか良い兆しとなるだろう。

昨年、LATAM地域の各団体はルール改訂を受けてセカンダリ・ロースターを有する許可を得た。しかしこのときのルールで得をしたのはFURIAだけで、同団体の創設者も後に、この改訂には失意を表明していた

残念ながら、シージ界はアカデミーを持つという計画にまだ乗り気ではないようだ。多くのプレイヤーや移動などに制限がかけられている。だがUbisoftはこの件を意識しているようで、新しいアカデミー・チームにより良い環境をいつか作ってくれるだろう。

その後、Ubisoftはこの訴えを受け容れ、LATAM地域にかつてないほど多くの選手を引き込むことができた。

 Team oNeアカデミーチームのラインナップ

未確認事項だが、新たなアカデミールールによると、EUとAPACのチームも(望むのなら)国内リーグでの試合に出なくてもよい可能性がある。

現時点では、「R6 SHARE」プログラムに加入している全団体は(該当するものがあるなら)各国内のトーナメントに出場する義務があり、これには多くのトップティアチームの選手たちから不満の声が上がっていた。

国内トーナメントに出場できるチームは1団体につき1チームしかないことを踏まえると、アカデミー・ロースターがその出場義務を果たしてくれるのかもしれない。つまり一軍がその責務を負わずに済むことになる。

最後に、1つの団体は同時に1つの地域にしか出場できないので、Giants Gamingはスペインナショナルのロースターと再契約はできない。しかし偶然にも、Giants Gamingは各国内トーナメントでの試合を免除される唯一のトッププロチームになりそうだ。

タイムアウト

2020年にLATAM地域で広く導入されたタイムアウトは、2021年からはオンラインの試合でも新たに導入され [5.1.4]、先週末も既に実施されていた。タイムアウトの正確なプロセスは以下の通りだ。

  • オペレーター選択フェーズ開始から15秒以内に要求しなければならない
  • タイムアウトできる時間は45秒
  • (タイムアウトを要求したチームだけではなく)両チームがコーチと会話できる
  • 各チームが1マップにつき1回要求できる

議論の時間を増やし、さらにコーチからの指示を得られることは、重要なラウンドの前や、試合に変化をつけるうえで非常に有益なのは言うまでもない。

beastcoastとの試合中、5-2の状況でタイムアウトを取ったTSM

移籍期間と各大会の開催日程予想

まず2020年と同様、2021年と2022年でも、11月のメジャーが終わった後は移籍期間が発生しない [4.5.3]。これはインビテーショナルの出場資格を得たロースターが、大会前に放出されないよう意図されたものだ。だが(8月から翌3月まで)7ヵ月間ずっと同じメンバーを維持しなければならないこのルールは、他のロースターには得がないという意見もある。

(移籍禁止ルールについて、「こいつは良いルールだ」とツイートしたPanixに対し)

Somville:インビの出場資格があるチームは通常、インビ前にロースター変更ができないというこのアイデアを、Ubiチーム内では「Panixルール」と呼んでいます。

昨年、移籍期間の「消失」があったことで、suprはsuprSoniqsを結成し、(元Noble)から成るMelon Catはインビ予選への出場資格を失い、さらに数多くの北米CLチームがチャレンジャーリーグへの出場資格を失ったと告げられていた。誰しもこの中断期間で選手移籍を行おうとして、それを却下されたわけだ。

また、過去数年間は大会決勝戦が行われた日曜日の翌日からが移籍期間となっていたことを踏まえると、2021年と2022年シーズンの移籍期間が告知されたことで、今後開催予定のメジャーやシックスインビテーショナルの日程も予想できそうだ。

たとえば2021年のインビが当初の予定通り2月21日に終わっていたら、移籍期間は22日からだった。

これを念頭に置くと、次回以降のメジャー級大会の期間はこのようになる。

  • シックイテンビテーショナル2021 -- 5月23日(日)に終了

    2月の時点では13日間の開催予定(9日から21日)だったので、同じスケジュールが引き継がれるとすれば、大会は5月11日から23日となる。これに合わせるなら、北米CLの日程も次週末23日に回される

  • August 2021 Major -- 8月22日(日)に終了

    パリとローリーのメジャーは両方とも7日間開催されたが、次回はプレイオフのフォーマットがダブルエリミネーション方式に変更される可能性がある

  • November 2021 Major -- 不明
  • Six Invitational 2022 -- 2月20日に終了
  • May 2022 Major -- 5月22日に終了
  • August 2022 Major -- 8月21日に終了
  • November 2022 Major -- 不明
  • Six Invitational 2023 -- 2月19日に終了

もちろんこれらはすべて未確定事項で、Ubisoft側で変更される可能性がある。

北米

ここで確認できる)北米の地域限定ルールの中で最も目を引いたのは、入れ替え戦が通常通りに行われると思われる点だ[6.9]。

つまりステージ3の時点で9位のチームが、北米チャレンジャーリーグの優勝チームとBo5で入れ替え戦プレイオフを行うことになり、その勝利チームが2022年シーズンの北米リーグに招待されるということだ。

これにはいささか驚かされた。というのも北米リーグには現在、予定されていた10チームではなく9チームしかいないからだ。

ヨーロッパがシーズン11の後に8チームから10チームに増やすことになったときや、2021年シーズンの前にメキシコのチャンピオンシップ参加枠が7から8チームに増えたときは、どちらのリーグも入れ替え戦を組むのではなく、チャレンジャーリーグの優勝チームを単に自動昇格させていた。

恐らくこれは、今年もbeastcoastやXSET、Mirageの例があったように、Ubisoftは適切な団体に10番目のライセンスを与え、資格の要件を満たしていなくとも有効となる北米リーグのロースターをピックさせるのだろう。

中南米

2021年用にアップデートされた中南米の地域限定ルールはまだ公開されていない。しかし昨年と同様に、メキシコはチャレンジャーリーグの勝利チームをメキシコリーグに自動昇格させ、同国チャンピオンシップ最下位のチームとチャレンジャーリーグ準優勝チームの間で入れ替え戦を行うものと思われる。

というのもメキシコのチャンピオンシップは2年目となる今回、Estral Esportsの永久BANを受け、予定されていた8チームではなく7チームでのスタートとなったからだ。

中南米のルールブックで最も気になるのは、世界的に導入されたタイムアウトとアカデミー・ロースターに関することで、2020年シーズンの時点で既にこうした権限を有していたこの地域のチームにはどのような扱いになるかだ。

中南米地域では、各チーム1マップにつき2回のタイムアウトが許されている(かつては折り返し地点あたり2回だった)が、新しいグローバルルールでは1回だけだ。他にも、シーズン2020では使われなかったが、アカデミー・ロースターにはNBA式のドラフトシステムが追加されている。またセカンダリ・ロースターは、新たな世界共通ルールの方では許されていない、チャレンジャーリーグへの出場が可能となっている。

推測するに、中南米のルールは世界共通ルールに合わせて変更となるだろう。ともあれ現時点では不明だ。

ヨーロッパ

ヨーロッパにはトップティアに関するフォーマット(Bo1総当たり)やチームの数、入れ替え戦のフォーマットに変更はない。変わったのは日程だけで、マッチデーは既に2回実施されている。チャレンジャーリーグの方にだけ大きな変更があり、オープン予選を通じて追加で4チームが参加できるようになった。

これにより、MnM、Chaos、9つの各国内リーグの覇者、そして従来までのオープン予選突破1チームを加えた計16チームでの大会となる。16チームは最大4つのグループに分けられて総当たりを行い、各グループの上位2チームがその後のダブルエリミネーション方式のトーナメントに進出。そこでEUチャレンジャーリーグの覇者を決める。

とはいえCLは、各国内リーグもあるのでステージ3以降の実施となる。

アジア太平洋

最後に、APACは全体構造が造り替えられ、南北の地域リーグがだいたい同じ強さになるように分割された。詳細はこちら

これに加えて、些細な変更ではあるものの、南アジア地域がブータンとモルディブにも拡大された [2.1]。これは先週末の南アジアオープン予選プレイオフで、あと2マップのところで出場資格を逃したものの、Spideytimeのモルディブ人選手たちによって既に活用されている。

しかし最も興味深い点は、グローバルルールブックには入れ替え戦がどのように行われるのか説明が無いことで、単にこう書かれている。

(APAC Northとジャパンナショナルおよび韓国ナショナル / APAC Southリーグとオセアニア・ナショナル、オセアニア・チャレンジャーリーグおよび東南アジアチャンピオンシップ間の)昇格および入れ替え戦の仕組みについては、シーズン後半に共有します。

昨シーズンのAPAC入れ替え戦フォーマットは、シージeスポーツ史上最もややこしいものの一つだった。APACの構造改変によってこの点も変更されるなら、間違いなく良いことだろう。

最後に、現在のステージでは、南北APACの覇者たちの間で「ステージ1 APACチャンピオン」を決める戦いが予定されている。

通常ならこの2チームは自動的にシックスメジャーへの出場資格を得るのだが、次のメジャーはシックスインビテーショナルに置き換わったので、今回はAPAC全体を制し、最大の賞金額とSIポイントを獲得するチームを決める戦いとなる。

このチャンピオン決定戦は、南北APACの3位から6位のチームと、南アジアの上位2チームで争うAPACプレイオフと同週末に開催される。


今回のルールはシーズン2021全体を通して公式に適応されるが、Ubisoft側の必要に応じていつでも修正が可能だ。

4つの団体が既に新たなアカデミールールを活用しており、多くのチームがタイムアウトルールを使っている。今回の重要な変更点は、これからも多くのチームが利用していくだろう。

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