目次:
各種の世界大会
シックス・インビテーショナル2020で発表されたように、各年度の4つの世界大会は、以下のような日程となっている。
- 2020年5月 - シーズン11プロリーグファイナル - 中止
- 2020年8月 - 北米シックスメジャー
- 2020年11月 - EUシックスメジャー
- 2021年2月 - カナダでシックスインビテーショナル
- 2021年5月- EUシックスメジャー
- 2021年8月 - 北米シックス・メジャー
- 2021年11月 - APACシックスメジャー
- 2022年2月 - カナダでシックスインビテーショナル
毎年度の3つのメジャーに参加できるのは、各リージョンにつき4チームだ。新形式のプロリーグから上位3チーム、各オープン予選から1チーム、合計で16チームとなる。新しいリーグはそれぞれ、「北米リーグ(NAL)」、「ヨーロッパリーグ(EUL)」、「南米リーグ(LAL)」という名称になる。
一方でインビテーショナルへの参加資格は、年間を通じてパフォーマンスが好調だったトップ16チームをポイント形式で決定する。チームの全試合結果をポイントとして集計することで、安定したパフォーマンスを残した者たちを決められるわけだ。これら16チームに、4つのリージョンの各オープン予選から1チームずつが合流し、シージ史上最大規模のトーナメントが催される。
各メジャーの具体的な開催地は一つも判明していないが、次の4つのシックスメジャーはすべてFaceitによって運営される。これまでも『カウンターストライク』の大会を、ロンドンで6回、アーリントンで2回、ミラノ、アナハイム、カンクンで各1回運営してきた企業だ。
この点から察するに、今後2回あるEUメジャーのうち、一方はやはりロンドンなのではないだろうか。もしそうなら、イギリスでは2016年にもレスターでプロリーグ・シーズン2ファイナルが行われたが、これでティア1クラスの大会が2回以上開催された5番目の国となる(他はアメリカ、カナダ、ブラジル、ポーランド)。
北アメリカ
北米リーグはFACEITによって運営される。すべてのゲームが(Bo3)で行われ、これを北米リーグの「北米部門」とする。この北米部門はラスベガスを舞台に、8チームによるオフラインリーグとなる(コロナウイルスの影響で最初はオンラインになると思われる)。6ヵ月にわたるシーズンを3つのステージに分割。ここには以下のチームが含まれる。
- Spacestation Gaming
- Team SoloMid
- DarkZero Esports
- ex-Team Reciprocity
- Tempo Storm
- eUnited
- Susquehanna Soniqs
- Disrupt Gaming
プロリーグ・シーズン11からは5つの企業が参加するが、他の企業については下記。
- Team Reciprocityは経営破綻にともなう難事に見舞われて競技シーンを離脱。ロースターは、新チームOxygen Esportsの旗下で競技シーンに残っている。
- Luminosity GamingとEvil Geniusesはともに、ベガスへの移転をめぐるUbisoftとの交渉が決裂して離脱。これにより、各ロースターもリーグでの居場所を失ってしまった。
2チーム分が以下のように入れ代わる。
- プロリーグ・シーズン10で降格したSusquehanna Soniqs のロースター
- 新リーグのために元プロリーグ選手を集めて結成された新生Disrupt Gaming
全ステージ終了後、「北米ファイナル」が12月に開催される。実質的にUSNファイナルとの入れ替えだ。そこでは北米8位のチームと、カナダ部門、そしてチャレンジャーリーグのチームが一堂に会してのリーグ入れ替え戦が行われる。
チャレンジャーリーグ
一方でチャレンジャーリーグも北米リーグ同様に開催される。毎年3ステージから成り、6月1日にスタートする。リーグ全体は8チームで始まり、これらを2グループに分割、各グループ4チームによるダブルイリミネーションを行う。新造チームも3ヵ月ごとにリーグのオープン予選を経由して参加するチャンスがあり、チャレンジャーリーグで7位と8位になったチームとの入れ替え戦を行う、といった形式で1年1区切りのリーグとなる。
カナダ部門
カナダ部門は4チームによるオンライントーナメントで、北米部門と並行した日程で開催される。オープン予選は5月30日にスタート。このトーナメントの覇者には、上述したオフライン大会を経て、リーグの中心である北米部門に加わるチャンスがある。カナダ部門では8チームによるチャレンジャーリーグも開催される。8チームが2つのグループに分割され、ダブルイリミネーションで戦う。
ヨーロッパ
FECEITが運営すると以前より判明しているEULは、現在のフォーマットと似通ったものになるだろう。プロリーグ・シーズン11に参加していた面々にチャレンジャーリーグを制覇した2チームが加わり、以下の10チームがオンラインリーグで激突する。
- Rogue
- G2 Esports
- Team Empire
- Natus Vincere
- forZe
- Team Vitality
- Chaos Esports Club
- BDS Esports
- IziDream
- Orgless
これらのチームは今年度、入れ替え戦までの9ヵ月という長い期間を1シーズンとしてその地位を確保できる。今度から戦うステージ制は各メジャーを基準に3つに別れており、各ステージにおける上位3チームが後に続く各メジャー大会への出場権を得る。
この「プライマリーリーグ」の下に位置するのがチャレンジャーリーグの後継リーグで、ここにはさまざまな国内リーグの覇者が直接招待される。現在では「Nordic Championship」だけがこの点を明らかにしているが、改訂版ルールブックによると、「Benelux League」、「PG Italian Nationals」、「Polish Masters」、「GSA Nationals」も将来的に各国内の「Ubisoftリーグ」となり、上述したリーグへの席が与えられることがほのめかされている。
上記5つの大会と同様に、ヨーロッパにおける4大大会、「Russian Major League」、「British nationals」、「French Nationals」、「Spanish nationals」の勝者をここに加え、さらにオープン予選からの出場枠を1つとして、以上10チームによってチャレンジャーリーグを構成するのだろう。
南アメリカ
南米は3つのリーグに分割される。メインはブラジルリーグで、メキシコと南アメリカリーグが「セカンダリーリーグ」となる。それぞれUbisoftが運営する。ブラジルリーグに参加するのは「Brasileirão 2020 national league」から以下の10チームだ。
- Team Liquid
- FaZe Clan
- Ninjas in Pyjamas
- Black Dragons
- MIBR
- INTZ
- Team oNe eSports
- FURIA Esports
- N/A ORG
- ORGLESS BR
シーズン11の面々と比較すると、以下のような変化が起きている。
- Team Singularity はこのリーグへの出場資格を得ることに失敗
- FURIA Esports は2019年度の入れ替え戦に勝利してリーグへの参加資格を獲得
- N/A ORGとORGLESS BRはともに今年1月のオープン予選を制しての出場
北米と同様のフォーマットで、サンパウロを舞台にしたオフライン戦がプライマリーリーグとなり、3ヵ月ごとに上位3チームが各メジャーへの出場資格を得る。南米の他の2部門は北米におけるカナダ部門と同じく、リージョンの制度内でどんな位置づけになるかははっきりしていない。しかし現時点では以下のことが分かっている。
Mexican Championship
- 5月にスタート
- 元々はメキシコシティを舞台にしたオフラインリーグの予定だったが、コロナウイルスに起因するロックダウンにより、少なくとも9月までは延期となっている。当面はオンラインリーグとなる見通し
- 過去に「Mexican Championship」で戦った7チームが参加する
South-American Championship
- かつての大会「Giants Showdown」が、南米リージョンのスペイン語圏 (主にチリやアルゼンチン)向けの大会として置き換わったもの
- 6月スタート
- 参加枠は8チームですべて招待制、
メキシコとブラジル間のピンを考慮すると、このリージョンにはAPACのように、メジャーに行く前に「メジャー予選」などの形で南米全体の出場資格決定戦が必要と思われる。3ヵ月ごとに大規模な観戦者が見込めると考えると、このリージョンにはメジャーのような世界規模の大会が無いことにも説明がつきそうだ。
APAC
最後に、APACは「APAC North」と「APAC South」の2つのリージョンに分けられた。運営はどちらもESLで、旧プロリーグのサブリージョンからトップチームを集め、他にもリージョン内でも1、2を争うチームが加えられる。
日本:
- CYCLOPS athlete gaming(CAG)
- 野良連合
- GUTS Gaming
- FAV gaming
CAGと野良連合は昨年全体の成績によって、ともに招待枠で参戦。そこに国内セミオープン予選を制覇したGUTSとFAVの両チームが加わる。
東南アジア:
- 未決定
- 未決定
- 未決定
- 未決定
日本と韓国が行った代表決定戦のことを考えると、東南アジア諸国による「Operation League MY/SG/PH/ID」を勝ち抜いたトップ4チームがAPAC Northへの参加資格を得るのだろう。しかし現在この大会はコロナウイルスのまん延によって延期中だ。プロリーグで支配的な強さを誇っていたGiants Gaming、QConfirm、Xavier Esportsがその候補として挙げられるが、4つ目の枠をどのチームが手に入れるかに注目だ。
韓国:
- Cloud9
- Talon Esports
- SCARZ
昨年8月に、半年にわたる全国大会のファイナルを制覇したCluod9が招待枠として参加。残りの2チームは3月に行われた韓国のオープン予選によって決定した。
今のところ、12番目のチームをどうやって決めるのかは定かではないが、他のリージョンからの招待枠を設ける可能性が考えられる。また、Northはこのリージョンのプライマリーリーグなので、他のリージョンと同様、リーグ戦のトップ3チームが各メジャーへの参加資格を得る。
南半球で行われるのが「APAC Sourh」で、南アジア地域の多数のチーム(具体数は不明だが、たとえばインドやバングラデシュのチームなど)によるオフラインリーグが催される。ここにはANZ(オーストラリア・オセアニア)地域のチームも多数名を挙げているが、リーグへの参戦資格は別のサブリージョンを作るか、「2020 Six Masters」などの国内大会によって決めるのだろう。
サブリージョンとしての南アジアに含まれるのは、アフガニスタンやバングラデシュ、ブータン、モルディブ、ネパール、インド、パキスタン、スリランカだ。こうした国々の代表チームによる別のリーグ戦を勝ち抜いた上位2チームが、ANZ地域のチームとともに、オーストラリアで行われるSouth APACオフラインリーグで激突する。
他のリージョンにおけるサブリージョンのように、このトーナメントがどのようにAPACの新システムに組み込まれていくのかは定かではない。APAC Southリーグの覇者がそのままメジャーに出場することになるのかもしれないし、これまでのようにAPAC全体からのオフライン大会を経て決めるのかもしれない。
パイロットプログラム
フェイズ1では11、フェイズ2では14だったが、今回は44の企業が今後4年間パイロットプログラムに組み込まれる。44の枠は3つのティアに分割され、ティア1は11、ティア2が15、そしてティア3は19企業となる。最大級のサポート体制を整えた最大級のチームがティア1に入れる。
現時点ではNiPだけがティア1入りを認めている。しかし有名チームはすべてパイロットプログラムに組み込まれ、少なくとも武器スキン1種くらいは受け取れるものと予想される。フェイズ2のときとは違い、各企業にはアイテム化するオペレーターや武器、ユニフォームや武器スキンやチャーム類のデザインなどに幅広い選択権が与えられる。
各企業は現在パイロットプログラムに相応しいチームであることを示すのに躍起になっており、これはFnaticが最近Dizzleをサポートする第2のスタッフを探していたことと結びつきそうだ。またTSMがMacieJayと、Get_FlankedがDarkZeroと、そしてBikiniBodhiがFnaticと契約したことにも関連していると思われる。
新しくクリエーターと契約しているチームもいる一方で、以前から独自にコンテンツクリエーターを擁していた他のプロリーグ企業は下記の通りだ。z1ronic (Na'Vi)、Snake_Nade(Tempo Storm)、Katja(Chaos)、ziGueira(Liquid)、Wokka(野良連合)、ThatOneBritt(SSG)、Ali_Princess(Rogue)、Thaii(BD)、Hit(Elevate)、DriD(Giants)、Beardo他(SiNister)、C4NARY(Soniqs)、Godly他(Disrupt)
Go4の次のトーナメント
ESLが去ったことにより、ティア4以下のチームのための「Go4トーナメント」もFaceitが昨今発表した週次トーナメントになる見込みだ。北米と南米では開催が予告されているが、ルールと賞金額はそれぞれ異なっている。
北米
- PC版、PS4版、Xbox版でそれぞれ週末に月4回開催
- 各プラットフォームの賞金は毎週2,000ドルで、一ヵ月の総額は24,000ドル以上
- ランクマッチルール(3ラウンドで攻守交代。シックスピックなし。キルカメラはオン)
- ランクマッチの12マップが対象
南米
- PC版では週末に月2回、 PS4版とXbox版は週末に月3回開催
- 各プラットフォームの賞金は毎週850ドルで、一ヵ月の総額は6,800ドル以上。PC版の方ではそれに加えてR6クレジット285,000(2,600ドル相当)が与えられる
- 競技シーンと同じルール(6ラウンドで攻守交代。シックスピック、公開フェイズあり。キルカメラはオフ)
- プロリーグの7マップが対象
Faceitのサイトでは、これらのトーナメントが全プラットフォームで共通ルールかどうか定かではないが、できれば南米ではすべてプロリーグルールで見てみたいものだ。
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