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Pengu「(今の状況は)実際よりも悪くなった気分だよ」

「インビテーショナル・インサイト」シリーズ第15回は、G2 Esportsのスター選手であるPenguから、シックス・インビテーショナル2020に向けたチームの準備について話を聞かせてもらった。

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This article is translated. You can find the original here: Pengu: "I think [our situation] feels worse than it is"

かつては『レインボーシックス シージ』における打倒目標とされていたG2 Esportsだが、これまでの輝かしい高みからの凋落ぶりが著しい。2017年初頭のシーズン4からシックス・インビテーショナル2019に至る一時代の中で、G2 Esportsがインビテーショナルを制したのは一度限りではない。2019年にはタイトルを防衛し、二度優勝している。他にも、シックスメジャー・パリで優勝、プロリーグでは3度タイトルを獲得、ドリームハックも朝飯前だった。だがインビテーショナルでタイトル防衛を果たしてから一年、G2 Esportsはもはや1ラウンドも与えず相手を粉砕してきたような、恐るべき軍団ではなくなっている。

苦難の道のりはシーズン9から始まった。G2はなんともお粗末な成績でプロリーグの前半を終え、後半では目をみはる成績を残しながらも3位に終わるのがやっとだった。史上初めてプロリーグ・ファイナルへの出場を逃し、ここから落ちぶれて抜け出せなくなってしまうのではないかと評論勢は疑い始めた。しかしファイナル出場を逃したとはいえ、競技レベルの高いEUでプロリーグ3位なら、嘲笑の的にはならなかった。シーズン10でもG2の苦難は続いたが、シックスメジャー・ローリーには胸を張って出場、これまで通りに相手チームを粉砕していった――決勝戦までは。Team Empireは0-3で敗れたインビテーショナルのときの仕返しとばかりに、G2を3-1で撃破した。

G2 Esportsの前ロースター。シックスメジャー・ローリーにて。 (Photo: G2 Esports)

結果自体は堅調だったが、G2は明らかに「誰にも倒せないチーム」とはまるで違うものになっていた。G2の苦難はシーズン10後半でも続き、終盤で巻き返すも間に合わず、またしてもプロリーグ・ファイナルへの出場を逃してしまった。後にチャンピオンになるNatus Vincereも、1-5から折り返して7-5で勝利し、G2の出場失敗に一役買っていた。かくしてG2は、シックス・インビテーショナル2020に出場するチャンスを二度もフイにしてしまった。

登録選手の名簿を切り貼りしながら、成功への道を模索した。最初はJoonas “jNSzki” Savolainen を外してAleksi “UUNO” Työppönenを入れた。さらに、DreamHack Montreal 2019でTeam LiquidとBDS Esportにプレイオフ進出を阻まれたことで、 Daniel “Goga” Mazorra Romero をPascal “Cryn” Alouaneへと交代させた。しかしその後、OGA PITマイナーではMIBR に驚愕のプレイを見せられ、インビテーショナルのオンライン予選ではMnM Gaming に対して卒倒ものの敗北を喫した。これら二度のチャンスを逃したことで、Crynを使った実験は明らかな失敗に終わった。

Cryn 。OGA PIT Minorにて

今回、Crynを外し、PENTAからFerenc “SirBoss” MérészをレンタルしてきたG2は、招待枠としてシックス・インビテーショナルに赴く。チームの準備についてさらに聞かせてもらうため、SiegeGGはG2のロースターであり長らく戦い続けている選手であるNiclas “Pengu” Mouritzenにインタビューを試みた。

招待枠のおかげで皆さんはタイトル防衛のチャンスにありつけました。このニュースを聞いたときはどんな感じだったでしょうか。G2の本陣ではみんな驚いていましたか?

「そうこなくっちゃ」って言う以外に何かあったとは思わないよ。発表されたとき、うちの選手はみんな「よっしゃ行こうぜ」みたいになってたと思う。Kantorakettiなんかはもう本当にはしゃいでたし、UUNOだって本気で自分の実力を証明したがってた。Fabianと僕は(あらゆる出場チャンスを逃した)今回のインビテーショナルや、タイトルを防衛しようとして、ひどくしょうもない試合をしてしまうリスクを思うと、それほどノれなかったよ。

一方では招待されたことを理由に、自分に厳しくし続けて、「オフシーズン」をとってリセットするのも止めた。Crynと戦った今シーズンはTeam Empireとやるまでにもうボロボロだったし、少なくともベスト8には残るために本気で強くなりたい。

今のところプロリーグでは、過去2シーズン同様、概ね中位についているようです。果たして何が問題だったのか、詳らかにできますか?

多くのチームやキャスター陣は、僕たちが「さらに悪化してる」とか、そっちの言う「中位のチーム」と言ってると思う。だとしても、負けた試合のうちほとんどは、勝利までほんの1、2ラウンドの差だった。本当に小さなディティールの部分で失敗したことが、結果的に敗北に繋がったんだ。

いつも頭をよぎってる考えの中でも特に気になるのは、自分たちでも「前よりずっと悪くなったんじゃ」ってなること。(日本でのシーズン10ファイナルのときは)あと数ラウンド取れればオフラインにこぎ着けたんだ。今の順位を見れば、まだそんなに下まで落ちぶれてないと分かって嬉しくなるけど、実際よりも悪くなった気分だよ。

皆さんのチームには素場らしいサポートスタッフがいますね。ShasにSua、そしてFreshが何かと助けてくれる。こうしたスタッフの方々と、みんなでどんな風に仕事をしているんですか?

G2 Esportsの2人のコーチ、Shas (左端) and Sua (中央でケイバーを掲げている)がシックス・インビテーショナル2019での優勝を讃えているところ

内々での仕事ぶりについて多くを明かすことはできないけど、基本的にはShasがメインの「コーチ」として(もちろんSueやFreshと準備をしたうえで)BANを決めてる。過去のシーズンではマネジメントの仕事もしてたけど、今でもステージに立つ僕たちの後ろに控えててくれる。

SuaとFreshは互いに協力して、分析や作戦立案の仕事をして、3人全員の仕事の成果が毎週の試合の際に僕たちに届けられるんだ。

新しい支配者が君臨する時代が来ると思いますか。この約2年の間、皆さんが満喫したような時代が、別のチームでまた始まるでしょうか?

ああいうのは二度と来ないだろうと心底から思ってる。どのチームも強くなってるし、サポートや給与、その他のリソース面で差が無くなってきてる。才能ある選手は右から左へ取引されてもっと良いチームに行き、その選手を抜かれたチームは弱くなるから、どこのチームももっと強くなろう、新勢力になろうとしていく。本当に良いチームがみんなで一緒にいられるのは、以前よりもずっと難しくなった。

みんな自分のいるところが安住の地じゃないって分かってるし、もっと良いオファーがいつでもそこら中にある。世界規模で環境に変化が起きたときは、選手たちはそれよりもっと速く、今いるチームのことから気持ちを切り替えてると思う。

僕たちが伝説に残るようなチームだった頃、僕が一つのチームでプレイしていた頃が、『レインボーシックス シージ』の一つの黄金時代だったと思う。あの頃はあらゆるもののレベルが今と違ってた。

皆さんはOGA PITマイナーでMIBRに、そしてオンライン予選ではMnM Gamingにまさかの敗北を喫しました。今回はこのようなことにならないための策を講じていますか?

あのときの僕たちは、個人としてもチームとしてもパフォーマンスの面で苦戦していた。振り返ってみると、過去数ヶ月ではG2の多くの選手たちが多くの役割をこなして、チームの再建をしようとしていたんだ。でも他のチームとの差がちっとも埋まらなかったわけだから、成功とは程遠い試みだったみたいだね。未だに自分たちの基盤を探り続けてるところだよ。

グループの抽選については様々なことが言われています。皆さんは何か言ってやりたいことはありますか?G2は贔屓されて楽なグループに入ったという話もあるようですが。

ファンが言う通り、どんなイベントでも「やらせっぽいこと」は起きる。G2対BDSなんかが良い例だ。「Pengu対Shaiiko」はファンの夢見た展開だし、視聴者も見たがってる。オンラインで最も視聴者数を稼げる試合の一つがこれだ。僕もShaiikoも取り立てて言うべきことはないと思うし、他の試合と比べてこんなに力を入れてる試合も他にない。

それはともかく、LATAMのチームが同じグループCに3つ入ってるのはどうかと思うよ。これだと良い試合が見られる可能性がとことん低くなる。結局のところ、リージョンを混ぜることがオフライン大会には求められているんだ。LATAMが同じグループに3チーム入ったって、お互いよく知ってる間柄なんだから、試合がつまらなくなるだけだよ。

プレイオフをダブル・イリミネーションにしたことで、大会の盛り上がりはどんな風に変わると思いますか?また、決勝戦で1マップ分のアドバンテージがあることについて意見を聞かせてください。

選手としてはいつでも、ダブル・イリミネーションでやってくれた方がいいよ。それならリスキーなプレイができるし、迂闊なプレイをしてしまってもいい。もしそれらが裏目に出ても安全装置になるからね。より優れたチームが常に勝つべきだ。同じ相手に二度勝ったって、別に問題ないと思うよ?

決勝戦の1マップ・アドバンテージについて言えば、あれはBo5でやるんだから、試合全体の中では1マップはとても些細なことだよ。ウィナーズ・ブラケットを勝ち上がっても報酬が何もないんじゃ、その方がずっと不公平だと思う。

あらゆる面でフェアだと思う。すべての試合で自分のすべてを出し切らなくちゃいけないし、ダブル・イリミネーションだからって、リスキーな試合をしても「安全」ということにもならない。ルーザーズから這い上がって来た場合だと、決勝がずっと難しいものになるんだから。

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G2 Esportsは初戦でTeam Reciprocityと対戦する。その後はWildcard GamingかBDS Esport との試合が予定されている。「インビテーショナル・インサイト」シリーズや、今大会の報道全般については、引き続きSiegeGGをチェックしに来てくれ。