
“Wokka”ことイチセ・ユウダイのような高い能力をもつ選手が引退によってチームを離れれば、そこから立ち直るのは極めて困難だ。似たような事例は他のeスポーツやスポーツ競技でも枚挙に暇が無いが、野良連合の場合も今のところ、相当に足止めを食らっている。

見た限りでは、Wokkaの引退から受けたダメージはもうほとんど残っていないのかもしれない。だがシックスメジャー・ローリーの舞台がやって来れば、それも自ずとはっきりするだろう。Team EmpireやMIBR(前Immortals)、そしてTeam SoloMidとともに入ったグループAは、「死の組」とされるグループCよりはマシなのかもしれないが、どう測ってみたところで「楽なグループ」とは程遠い。Team Empireは現在プロリーグのチャンピオンベルトを持っているし、Team SoloMidはBo3だと面目躍如の戦いぶりを見せてくる。
シックス・インビテーショナルではベスト4になり、そのときの準優勝チームであるTeam Empireからは1マップを取れた点を加味してみても、野良連合にとっての2019年は今のところ望んだ通りの展開にはなっていない。シーズン6からずっと在籍していた“JJ”ことイワサキ・タクミが、やむにやまれぬ事情からチームを抜けることになったその直後、野良連合はCyclops Athlete Gaming (CAG)に0-2と敗れ去った。そこから復調を果たして、APACファイナルズと、その後のシーズン9ファイナルズには座席を確保することができた。

しかしシーズン9ファイナルズ、JJの代わりに “YoshiNNGO” ことユキモリ・ヨシフミが入ったものの、チームはシックス・インビテーショナル準々決勝のときのようなパフォーマンスを繰り返すことができず、Fnaticの前に膝をついていた。今シーズンのプロリーグは半分が終わった時点で、野良連合は……、驚くなかれ、首位ではない。その座には4ポイントの差をつけてCAGがついている。リーグを牽引する両チームは今シーズンまだ相見える機会がないが、この試合は、9月末に行われるシーズン10APACファイナルズの出場権を賭けた死闘となるだろう。
来たるシックスメジャーに向けた野良連合の準備についてさらに詳しく知るために、SiegeGGは"Papilia"ことミヤザワ・トウヤにインタビューを行った。
メジャーに向けてどんな準備をしていますか?
様々な作戦を用意している。プロリーグで使った作戦は使わないと思う。
YoshiNNGO選手の、ロースターへの馴染み具合はどうでしょうか?
完全にフィットしてきた。
メジャーではどんなところに期待したらいいでしょうか?

Wokkaがいなくても野良連合はまだやれるぜってところ。
日本では最近Cyclops Athlete Gamingの活躍が目立っています。野良連合も日本代表チームとして、二度目のメジャーに出場することについてどう思いますか?
日本チームのレベルがあがってうれしい。去年のメジャーは1勝しかできなかったので、今回はたくさん勝ちたい。
皆さんはこれまで世界と戦ってきただけでなく、世界中の競技シーンも目にしてきたかと思います。その上で、日本における競技のレベルやeスポーツの人気をさらに上げるために何が必要だと思いますか?
大きい会社の支援。あとはTV局のe-sportsへの理解度が深まればいいと思う。
サポートスタッフの規模と、チームを強くする上で彼らにどう助けられているかを教えてください。
サポートスタッフは10人ぐらいいて、彼らのおかげで試合では勝てるようになった。
ファンに向かって、他に何か話しておきたいことはありますか?
今回も楽しみながら勝つ、ということを目標にしてるので、いろいろなポーズとkizokuを楽しみにしといてください。

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シックスメジャー・ローリー2019は8月12日から18日にかけて開催され、野良連合はTeam Empire、Team SoloMid、そしてMIBRといった、この惑星でも最強のチームたちと共にグループAに組み込まれている。2月のシックス・インビテーショナルで見せてくれたその勢いを、果たして取り戻すことができるのだろうか。
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