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シーズン9の5大ニュース

シーズン10も楽しみだが、ここでシーズン9の半年間で起きた大きな出来事を見ていこう。

史上最高となったシージeスポーツの賞金総額に始まり、G2 Esportsがファイナルズへの出場を逃したことに至るまで、この半年は特筆に値するものだった。昨シーズンを通してSiegeGG報道部が取り上げてきた、大ニュースの数々を振り返っていこう。

5. Natus Vincereがシージeスポーツに参入

2月25日、Natus Vincere (以下「Na’Vi」)がレインボーシックス シージのeスポーツシーンに初参入した。シックス・インビテーショナル2019が終わってからほんの8日後のことで、Mock-itのロースターを獲得した形だった。3ヶ月後、この企業はまだ競技シーンに残っているが、ロースターには以前MnM Gamingだったイギリス人選手たちを擁している

 

HLTVのカウンターストライク世界ランキングでは第4位につくなど、CS:GOやDota2といった他のゲームの世界最上位にいるNa’Viのロースターたちを見れば、今回の契約の大きさが分かるだろう。これから選手たちは最高のサポートが受けられ、さらに多くの視聴者がレインボーシックスの世界に来てくれるようになる。シージではまだ何のタイトルも取っていないが、これまでもG2 EsportsTeam Secret、それにNinjas in Pyjamasが参入してきたように、成長を続けるこの競技に新たな巨大企業が乗り込んできたことになる。

シーズン9では、大企業によるロースター獲得がもう一件あった。昨年度に催された「ESPORTS AWARDS2018」で「最優秀eスポーツ企業」に輝いたCloud9が、韓国のmantisFPSのロースターを獲得して再び競技シーンにやって来る。これまでCloud9は 北米のチームとして登録されていた。構成メンバーはTeam Reciprocityに売り渡されて今もプロリーグに留まっている。Na’Viがシージに初参入してからほんの一週間後にCloud9も再参入をアナウンスしたが、Cloud9が入ったのはこれまでとはまるで異なる地域でのレインボーシックスだった。

4. Team Empireがプロリーグを制覇

昨年の8月末に企業と契約してから、Team Empireはプロリーグにおける勝者への道を歩み続けてきた。かつての彼らは弱小チームで、こちらもロースターの変更を報じてこなかったほどだ。しかし事態は急速に変化していった。彼らは半年に渡って行われた、CCSEuro CupChallenger LeagueRussian Major Leagueといった大会をほぼ無敗で切り抜けた。負けたのはGiants GamingとBo1をやったときと、EnD Gamingに不戦敗を受けたときの2回だけだ。

今シーズンも、常勝無敗という程ではなかったにせよ、世界で最も過酷なリージョンを10勝2敗2引き分けで席巻し、実質的にヨーロッパの巨塔G2と立場を入れ替わる形でミラノ・ファイナルズへの出場を決めた。一年前のG2の選手たちと同様、彼らも北米代表の2チームをノックアウトして決勝まで進出した。しかしシーズン7のG2のときとは違って、Empireはそのままタイトルを獲得、新人選手のDanila "Dan" DontsovもSiegeGGのMVPに輝いた。

チームがSeason 9のタイトルを獲得し、優勝トロフィーを持ち上げるDan

人々がロシアのサイボーグ・チームをあまりに褒めちぎるので、彼らが紛れもない三下チームから始まったことはあっさり忘れ去られた。チャレンジャーリーグのオープン予選を切り抜けて、次のシーズンのプロリーグで優勝を果たしたというのは、他のどんなチームにも類を見ない功績だ。

3. ESLのいちばん長いマップ

遡ること3ヶ月前、シーズン9の中断期に開催されたSix Invitational 2019でのことだ。シーズン前半が終わって一週間後、そこでタイトル防衛をかけて戦うG2の姿に誰もが注目していた。最後はG2がトーナメントを制したのは誰も驚かなかったが、シックス・インビテーショナル2018が一進一退の攻防が繰り広げられた大会としていつも引き合いに出されるように、今回の決勝でTeam Empireと1マップ22ラウンド戦ったことも、間違いなく後々までの語り草になるだろう。

世界のトップ2チームがBo5で競い合ったこの試合の第1マップは、オーバータイム無制限ルールのせいでラウンドの取り合いが繰り返され、一向に決着がつかず、終わってみれば一つのマップだけで12-10という、なんともふざけたスコアになってしまった。現在のシージ界全体における1マップの最高記録は、CSS主催の予選大会で見られた17-15というスコアだ。一方で試合全体の最高ラウンド数では、ESL Spanish Mastersの決勝戦で合計49ラウンドという記録が残っている。

しかしこれまでESL主催の大会では、1マップで22ラウンドという記録には近づいたことさえなかった。貴重な出来事であるのは言うまでも無く、大勢の観客の前で繰り広げられたこともあって、紛れもない歴史的な一場面となった。このマップを制したG2はそのまま勢いに乗って、最終的に3-0と快勝しタイトルを連取した。Empireはそこからあと3ヶ月、初の栄冠を掴むときを待たざるをえなくなった。

The Six Invitational 2019の決勝戦。Team EmpireとG2 Esportsの統計

2. WokkaとziGueiraの引退

この数ヶ月の間に、LATAMとAPACのビッグネームがそれぞれ引退した。野良連合のWokkaことイチセ・ユウダイは、シックス・インビテーショナルの準決勝でTeam Empireに敗れた後、チームを離れてストリーミング部門に専念すると告げた。一方でTeam LiquidのLeo "ziGueira" Duarteもシーズン9の終わりと共に引退して、今後は家族のために尽くすという。

この二人は配信や試合での成功を通して、何千もの人々をeスポーツシーンに引き込んでくれた。元々Battlefield4のプロゲーマーでありYouTuberでもあったziGueiraは、BFで集めた多くのファンをシージにも連れてきた。そしてTeam Liquidを率いて南米リージョンで初の、そして目下唯一のプロリーグタイトルを獲得し、この地域における最も偉大な選手の一人としてその名が刻まれた。一方でWokkaは数々の強烈なパフォーマンスを披露したことで、APACの顔とも呼べる存在になった。シーズン8とシックス・インビテーショナル2019で連続してベスト4になったその強さは、これまで下に見られていたAPACを世界に認めさせる一助となった。

そしてNiklas "Willkey" Ojalaineについて。シーズン1が始まる2ヶ月前の2016年1月からずっとmousesportsの一員だった彼からも、引退こそしていないが、先週の金曜日にロースターから抜けるという歴史的な発表があった。シージの最初の2年間、Willkeyはプロリーグ・ファイナルズやシックス・インビテーショナル2017、2018といったあらゆるメジャー大会に出場し、シーズン6ではプロリーグで優勝している。まさにシージ黎明期のビッグネームと呼べる男がプロリーグチームを去り、これを書いている間も新しいチームを探しているところだ。

1. jNSkzi、G2 Esportsを去る

最後はJoonasについて。

Joonas "jNSzki" Savolainenが PENTA Sportsに加わったのはプロリーグ・シーズン3で、Niclas "Pengu" MouritzenやDaniel "Goga" Mazorra、Fabian "Fabian" Hallstenの3人とともに、シーズン4では一つのチームを作り上げた。5人目の枠は抜けたり入ったりが続いていたにせよ、彼らはこのときからシージの競技史を支配し始め、キルストリークならぬ優勝ストリークを続けていた。

シックス・インビテーショナル2019で優勝したときのJoonas

シーズン4とシーズン5ではNiklas "KS" Massiererが。シックス・インビテーショナル2018では Ville "SHA77E" Palolaが。そして昨今ではJuhani "Kantoraketti" Toivonenを加え、G2 Esportsと契約し、二つのメジャー大会で連続優勝、プロリーグとマイナータイトルでも優勝した。しかし先のプロリーグでは完敗したために、シーズン10に向けて、この四人組が揃ったチームはついに解体されることになった。これまでのロースターが変更され、jNSkziはAleksi "UUNO" Työppönenと入れ替わる。

今回取り上げたニュースはいずれもシーズンやリージョンの有り様を変えてしまうものだが、これまでずっとおなじみだった彼ら四人によるリーグ支配が二度と見られなくなると思うと、ここが一つの時代の終わりなのだろう。一方で、シーズン10からはまた、可能性に満ちた新しい物語が始まる。ほんの数週間前に起きたことだが、今回の移籍がシーズン9の中では最も衝撃的だった。これを上回るニュースは今後そうそうないだろう。

Joonas (写真提供: @ESLRainbowSix

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以上が、過去半年の間にSiegeGGが報じてきたビッグニュースの数々だ。何か入れ忘れているだろうか?もしそうなら、Twitterのコメント欄にその怒りを書き殴りに来て欲しい。レインボーシックスのeスポーツシーンに関することならすべて、今後もSiegeGGをチェックしてくれ。

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